2025年10月1日から販売開始したFIFAワールドカップ2026のチケット。翌日10月2日から、早くも公式リセールプラットフォームでのチケット売買もスタートしています。
しかし公式とはいえ、従来の額面通りのリセールシステムとは異なり、売り手が自由に価格設定を行うことができる転売市場となっているのが現状です。
そこで今回は、FIFAワールドカップ2026の公式リセールの仕組みについて、購入・出品方法と注意点・気になる点を調べてまとめていきたいと思います。
はじめに

当ブログでは「ワールドカップ2026北中米大会現地観戦完全ガイド」として、チケット購入方法・現地観戦情報について詳しく解説していく予定です。
前回大会のカタール大会や、2025年にアメリカで行われるクラブW杯についても同様にチケット購入方法や現地観戦情報をまとめてきました。
ワールドカップ現地観戦に関する情報は以下にまとめていて、大会までに随時作成予定です。本記事と合わせてご覧になってください。
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北中米W杯2026チケットの公式リセールプラットフォームについて

今大会の公式リセールは売り手が自由に販売価格を決められるチケット転売プラットフォームであり、アメリカ、カナダ、および日本を含むその他の国の在住者はこのリセールシステムでチケットを売買します。
- FIFA公式リセールプラットフォーム:https://fwc26-resale-usd.tickets.fifa.com/
アメリカやカナダのスポーツ界では一般的な転売システムなのかもしれないですが、売値に上限がないこの仕組みについては、当然世界中のサッカーファンからは批判の声が多く出ています。
一方、メキシコ在住者については現地法律によって、額面以上での売買はできないチケット交換プラットフォームが用意されています。これは会場の都市ではなく、居住地で区別されることになっています。
つまり、メキシコ開催の試合であっても、日本在住者が購入する場合は転売プラットフォームを使用することになります。
公式リセールの購入方法・出品方法について
では、まずは公式転売リセールで購入する流れを確認しておきましょう。
手数料がかかるという点以外は、普通にチケットを買うような流れで購入することができます。
公式リセールの購入手順
- STEP
FIFA公式リセールプラットフォームにアクセス
まずFIFA公式リセールプラットフォームにアクセスします。すると、以下のように出品されているチケット一覧が表示されます。
- STEP
購入するチケットを選択
カテゴリーを選んでチケットをカゴに入れます。
見てもらえると分かると思いますが、カテ4のチケットは999ドルで販売されていて、第1次抽選のときの10倍近い金額です。
ただ別にこれが高額という訳でもなく、どのチケットもほとんどが1,000ドル以上で、当たり前のように基準価格の数倍以上の価格で販売されています。
また、チケットは1枚ずつしかカゴに入れられないようになっています。これは同じカテゴリーでも売値が違うのと、そもそも出品する際も複数枚セットでの出品はできず、個別で出品することになっているためです。
出品価格に表示されるのは最低価格と最高価格だけなので、何枚出品されているかどうかも現状確認できないような仕様でした。
- STEP
販売価格+手数料15%を支払い
あとはチケットを購入するだけですが、リセールでは先ほどの販売価格に加えて販売手数料15%分を追加で請求されます。前回大会は5%だったので、この手数料も違法な転売サイト並みに思えます。
支払いはオフィシャルスポンサーのVisaとMastercardが使用できます。
公式リセールの出品手順
リセール出品方法については、まだ私もチケットを持っていないため実際の出品手順は確認できていませんが、おそらくチケットアカウントの「My Tickets」から出品する流れになるでしょう。
規約によると、複数枚出品する場合でも個別にチケットを出品することになり、出品時に転売価格を設定します。
価格は一度設定したら変更できないため、変更する場合は一度出品キャンセルする必要があります。
転売が成立したら60日以内に、転売価格から手数料15%を差し引いた額が出品者に返金されます。
公式リセールの注意点・気になる点について
次にFIFA公式リセールを利用するにあたり、注意しておきたい点や気になる点について、公式サイトのFAQや規約から読み取れる情報を整理します。
転売価格は上限なし!売り手が自由に設定可能
今大会の公式リセールは売り手が自由に価格を設定できるため、転売価格に上限はありません。もちろん額面と同じ値段や、それ以下の金額で出品すること自体も可能です。
発売直後の現時点ではどの試合も基準価格の数倍の値段で売られているので、買い手としては大会が近づくまでは利用する価値はなさそうです。


例えば決勝戦も何枚か出品されていますが、6万ドル(900万円)というあり得ない値段設定のものまでありました。
まだ対戦カードが決まっていないグループステージも、カテ4やカテ3で最低でも1,000ドル以上で販売されています。この値段ならホスピタリティチケットも買えるくらいの金額なので、知っていれば明らか相場より高いのは分かります。
再販手数料は売り手・買い手ともに15%徴収
公式リセールを利用する際の再販手数料は、買う側も売る側もどちらも転売価格の15%もの料金を請求されます。
前回大会は5%だったので、手数料15%って結構高額ですよね。ただでさえチケット価格が高いので、手数料だけでも負担がかなり大きいです。
例えば100ドルで買ったチケットも、売り手が手数料負けしないためには120ドルくらいに設定する必要があり、買い手はさらに15%上乗せの138ドルを支払う必要があります。なので利益目的での出品でなくても、基準価格より高くなりそうだなと思います。
転売価格と定価の差額を確認するには?
リセールでは転売価格を自由に設定できるので、もとの購入価格よりどれくらい高いのかどうかが気になりますよね。
ただ、今回のW杯はダイナミックプライシングのため定価といったものはなく、公式リセールのサイト上にも、もとの購入価格は表示されません。
そこで、当ブログでは基準価格として第1次販売時のチケット価格を以下の記事にまとめているので、このチケット価格表を確認して転売価格がどれくらい高いか確認する際に活用してもらえればと思います。
公式リセールで買ったチケットはいつ受け取れる?
公式リセールで買った場合も一般のチケットと同様に、電子チケットとして受け取ることになります。
発券自体は大会が近くなってから専用アプリを通して発券し、座席位置を確認できるようになります。
公式リセールでの購入枚数制限は?
今回は大会を通して最大40枚までの購入制限があります。これは一般販売だけでなく公式リセールで購入したチケットも含まれます。
ただ規約を見ると、一度に保有できる枚数が最大40枚という扱いになるため、持っているチケットをリセールしたり、譲渡して他のアカウントに渡った場合は、その分は追加で購入することができるようです。
リセールで買ったチケットも再度リセールに出せる?
公式リセールで購入したチケットも出品可能なチケットに含まれているので、再度リセールに出すことも可能です。リセールに出品できる回数も特に制限はないようでした。
売り手として出品したチケットが転売成立した場合、売上金の受け取り方法は?
そして売り手側としてチケットを転売した場合、売上金は元のチケット購入時の支払い方法に手数料を差し引いた額が返金されるそうです。
海外サイトなので銀行口座とかだと大変そうだと思いましたが、基本的には支払い時に使用したクレジットカード会社を通して返金されるようです。
公式リセールでの転売に対する見解と、今後の戦略について
以上、今大会の公式リセールの仕組みについて説明しましたが、正直言って買い手としては今の段階では利用する価値はないかなと思います。
というのも、現状リストに出ているチケットは、リセールでしか買えないと思い込んでるファンを、高値で引っ掛けるような出品がほとんどの印象です。
それに今はまだ対戦カードも決まっていないので、価格が動くとしたら12月の組み合わせ抽選会後になるでしょう。組み合わせ抽選会の後もまだ第3次抽選や最終先着販売があるので、まずは通常の販売機会をトライすればOKです。
アメリカのチケット販売では価格変動制や転売が一般的
ここで、今大会のチケット販売の背景について少しお話ししたいと思います。
まず、アメリカではチケット価格は固定ではなく、需要に応じて変動する「ダイナミックプライシング」が当たり前の販売方式です。
人気カードや立地の良い会場ほど早い段階で値上がりし、逆に売れ残りそうな試合は直前に値下がりする。まるで投資のような世界です。僕もクラブワールドカップでその変動を体感しました。
欧州では悪名高い某チケット二次流通サイトも、アメリカ国内ではアメリカンスポーツのリーグが公式で提携するような、安全で信頼できるサービスとして扱われています。ファン同士のチケット売買も合法です。
つまり、アメリカでは「転売=悪」ではなく、自然なチケット販売の一部なんです。賢いファンはチケットを投資のように捉え、試合直前まで値下がりを待ったり、余ったチケットを売って費用を回収しています。
FIFAがアメリカのチケット販売方式を取り入れた理由
「ワールドカップまでこの仕組みにするのはどうなの?」という意見もあると思いますが、個人的には完全に間違ってるとも言えないかなと思っています。
もしFIFAが従来どおりの定価リセールを運営したとしても、アメリカでは結局のところ外部の転売サイトで高値取引が行われていたはずです。決してFIFAの肩を持つわけではないですが、それが文化であり、合法である以上、抑止することは不可能に近いです。
「そもそもアメリカ開催にしたのが間違いだ」というのは僕も同感です。ただ、今さらFIFAに反発しても何も変わらないので、この仕組みを理解してマネーゲームを攻略するしかないと思っています。
決勝戦や準決勝だと話は違うかもしれませんが、少なくともグループステージの日本代表戦なら今の基準価格から大幅に値上がりすることはないでしょう。対戦カード次第では完売しないと思うので、先着販売やリセールでもっと安く販売される可能性も十分ありえます。
どんな試合でも売り手側としては売れ残りは避けたいので、1週間前くらいには値下がりが起きるはずです。結局は明らかに相場より高いチケットには手を出さず、安くなるのを待つしか方法はありません。
もし運よく抽選販売でチケットを取れるチャンスがあるなら、うまく売買してチケット費用を回収するのも一つの手です。
結論:焦らず値下がりのタイミングを待つ
いずれにしても、今の段階でリセール購入を検討するのは得策ではありません。この手の二次流通市場でチケットが完全に消えることはまずないので、焦らず、動くタイミングを見極めた方がいいです。まだまだ大会までは十分期間があります。
今はとにかく損しないように、情報を集めながら焦らず時が来るのを待つのが正解です。
まとめ


今回は北中米W杯2026の公式リセールにおける転売の仕組みについて解説しました。
今大会のリセールは売り手がチケット価格を決められるアメリカ式の転売システムとなっており、購入するタイミングの見極めが非常に重要になります。
チケットが買えるようになったからといって焦らずに、大会が近づいて価格が値下がり落ち着くまで待つようにしましょう。
簡単ではないですが公式リセールをうまく攻略して、なるべくコストかけずに現地観戦できるように工夫していきたいですね。