サッカー界最高峰の大会であり、その経済規模や視聴者数はオリンピックをも凌ぐ世界最大のスポーツイベント「FIFAワールドカップ(W杯)」
そのワールドカップの優勝トロフィー実物が保管されており、90年続く過去の大会の歴史的コレクションが詰まった博物館「FIFAワールド・フットボール・ミュージアム」がスイス・チューリッヒにあります。
そこで今回は、FIFAワールド・フットボール・ミュージアムの基本情報(アクセス・入場料金・営業時間)と実際にミュージアムを訪れた感想をお伝えします。
FIFAワールド・フットボール・ミュージアムとは
FIFAワールドフットボールミュージアムとは、2016年2月28日にチューリッヒにオープンしたFIFAのサッカー博物館。
チューリッヒにサッカーのイメージはあまりないかもしれませんが、実は国際サッカー連盟FIFAが本部を構える都市。このミュージアムも比較的最近できたばかりということもあり、ガイドブックにもまだあまり紹介されていないようです。
ここには世界で最も有名なトロフィーであろう「FIFAワールドカップトロフィー」の実物が保管されており、長いサッカーの歴史を物語る1000点以上のグッズ、4000点以上の文献、1400点以上の写真などFIFAが保有するコレクションの数々が展示されています。
余談ですが、サッカー博物館といえばマンチェスターにある「ナショナル・フットボール・ミュージアム」も有名ですよね。こちらも何度か訪れたことがあるので、また機会があればご紹介したいと思います。
アクセス
公共交通機関を利用する場合は、チューリッヒ市内から以下路線のトラムまたはSバーンでミュージアム目の前のBahnhof Enge駅で降りてください。
- トラム:5、6、7、13、17番
- Sバーン:2、8、21、24番
チューリッヒ中央駅からならトラムで約7分、Sバーンで約4分で到着します。どちらも乗り換えなしで一本で行けるのでアクセスも非常に良いです。
開館時間・休館日
- 開館日:火-日曜(10:00〜18:00)
- 休館日:月曜
2020年7月現在は上記の通りですが、営業時間の変更や休業の可能性があります。最新の情報は公式サイトでご確認ください。
入館料金
- 大人:CHF 24
- 学生:CHF 18
- 小人(7-15才):CHF 14
- 小人(0-6才):無料
- その他団体割、シニア割引券等あり
各種料金の詳細は公式サイトで
入館料は大人料金で24スイスフラン。日本円で約2700円(2020年7月現在)と、物価の高いスイスなのでこれくらいの値段は掛かってしまいます。
大学生であれば学割チケットもあります。僕らが訪れた際は特に学生証を提示することも求められずに、口頭で伝えるだけで学生料金で入場することができました。
チケットはオンラインで事前購入することも可能ですが、窓口が混雑することはあまりなさそうなので現地購入で問題ないでしょう。
また今回は短期滞在だったため利用しませんでしたが、スイス国内の鉄道や観光地の入場料が無料または割引になる「スイストラベルパス」を所有していれば、FIFAフットボールミュージアムも無料で入場できます。
FIFAワールドフットボールミュージアムに行ってきた!
では、今年の2月に実際にFIFAワールドフットボールミュージアムを訪れた旅行記を書いていきます。
まず、チューリッヒへはドイツのミュンヘンから長距離バスで向かいました。ドイツ鉄道が運営するICバスに乗って約3時間半。料金もたったの19ユーロで行けるので、「ミュンヘンからちょっと別の国に移動したいなー」なんてときにもオススメの都市です。
受付で料金を支払ってチケットの受け取り
ミュージアムに入ったら、まずは受付で料金を支払いチケットを受け取ります。
チケットには過去のFIFAワールドカップなどのシーンがプリントされていました。これだけでも記念になりますよね。
自分のチケットはロシアW杯で韓国が前回王者ドイツ相手に歴史的勝利をあげ、ドイツ史上初のグループリーグ敗退に陥れた試合の写真でした!
地下のロッカーには名プレイヤーたちの名前が!
バックパックなどの大きな荷物がある場合は地下のロッカーに荷物を預けます。
このカラフルなロッカー、それぞれにサッカー界のレジェンドたちの名前が刻まれているんです。洒落てますよね!
憧れの選手のロッカーがどこにあるか探すのも楽しそうです。
1階にはFIFA全加盟国のユニフォームがズラリ!
受付を済ませ内部に入ると最初に現れるのは、円形のディスプレイに並べられたFIFA全加盟国211ヵ国ユニフォーム!
それぞれのナショナルチームカラーがグラデーションになるように展示されています。美しいですね!
もちろん日本代表のユニフォームもありました!光栄なことに、隣には同じ濃紺色のW杯王者フランス代表のユニフォームが並べられています。
同じフロアの壁には過去のFIFAの歴史が詳しく紹介されています。
年表には各国の加盟年が記されており、最も古い時代に遡ると1904年FIFA創設メンバーのベルギー、フランス、スイス、デンマーク、ドイツ、スウェーデン、スペイン、オランダの8か国のエンブレムが書かれています。既に協会を持っていた英国4協会は初期メンバーではなく、FIFA創設の翌年から加盟したそうです。
地下フロアには豪華な展示ギャラリーが。ついにあのトロフィーとご対面…!
階段を下り、次の展示フロアに向かいます。
この階段も壁に様々な言語のサッカー用語が書かれていたり、スピーカーからスタジアムの音が流れるといった演出がされていました。
地下のフロアはタッチパネルを使った最新の展示ディスプレイや、過去のW杯で使用されたボール、ユニフォームなどの展示物が数多く並べられています。
そして、メインエリアのギャラリーに入るとそこには…
黄金に輝くFIFAワールドカップトロフィー!
トロフィーツアーが行われている時期以外は常にこのミュージアムに展示されています。
過去に一度盗難事件に遭って以降、本物のトロフィーは優勝国ではなくFIFAが管理することになっており、代わりに優勝国には表彰式後にレプリカが渡されているそうです。
本物のワールドカップトロフィーを見る機会はそうそうないので、何枚も写真を撮ってしまいました!
トロフィーの近くにある巨大な柱には、過去のワールドカップ優勝メンバーの名前が書かれています。
その柱の回りには、ここに訪れた選手たちの直筆サインも。
このエリアには他にも過去大会関連の展示物がたくさん飾られています。
イラストのデザイン性もカッコ良くて、サッカーに詳しくない方でも楽しめそうです。
南アフリカ大会のブブゼラ。懐かしい!
2018年ロシア大会はまだ記憶に新しいですよね。ムバッペが実際にワールドカップで着用したサイン入りスパイクも飾ってありました。
世界各国のスタジアムの座席シート
地下フロアの最後にはシネマルームがあるんですが、上映時間まで待つ用のスペースとして世界各国のスタジアムの座席シートが置かれています。
ブラジルワールドカップ決勝やリオ・オリンピック開閉会式の会場としても使用されて、マラカナン・スタジアムのシート。いつか行ってみたい…!
写真を撮り忘れてしまったんですが、札幌ドームとか日本のスタジアムの座席もありました。ぜひ好きなスタジアムのシートがあるか探してみてください。
子供から大人まで楽しめるプレイエリア
シネマルームでショートムービーを観たあとは、エレベーターに乗って上のフロアへ。
そしてツアーの最後にあるのがこのプレイエリアです!
専用の機械にチケットをかざすとバーコードが印刷された紙が発券されるので、それを使うと各ゲームに参加できるようになります。やり方が分からずウロウロしていたら係員のおじさんが教えてくれました。
サッカー版ピンボールゲームやドリブル・キックの精度が試されるゲームがあって子供から大人まで楽しめます。
二十代の僕らもスイスの少年たちに混ざって満喫してしまいました(笑)
登録時にランダムでつけられた実際の選手名が自分のユーザーネームになり、ゲームで高得点を取ると合計スコアが電光掲示板に表示されます。友達のユーザーネームはたまたま「NAGATOMO」に。まだ午前中だったので僕らも全員この日のトップ10にランクインできました!
プレイエリアを十分楽しんでツアーを終えたあとは、ゲートを出てショップでお土産探し。
今回は海外のサッカーショップによくあるアヒルのおもちゃを買ってみました。
以前書いた海外サッカー観戦で絶対に買いたいお土産8選の記事でも紹介しましたが、海外のサッカークラブのオフィシャルショップに行くと必ずと言ってもいいほどこのアヒルが置いてあるんです。
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帰りの階段も背景にワールドカップの映像が投影されていて、本当にワールドカップ一色の博物館って感じでした。
今回は時間の関係で立ち寄れませんでしたが、一階にはスポーツバーも併設されていたので、また今度来たときはぜひ利用してみたいです。
まとめ
今回はスイス・チューリッヒにある「FIFAワールド・フットボール・ミュージアム」について紹介しました。
サッカーファンには堪らない展示物が数多くあり、とても贅沢な時間を過ごすことができました。本物のFIFAワールドカップトロフィーを目の前で見れた感動は言葉では表せられません!
チューリッヒ自体も中世のような街並みやチューリッヒ湖に繋がるリマト川の景観が美しく、1日あれば回れるコンパクトな街なのでヨーロッパ周遊旅行におすすめな都市です。スイスの他の都市やドイツ南部の街からなら陸路で行くことができ、日本からはANAやスイス航空の直行便も飛んでいます。
スイス旅行に行かれる際は、ぜひチューリッヒのFIFAワールド・フットボール・ミュージアムを訪れてみてください!