今年から新しいコンペティション「UEFAネーションズリーグ」がヨーロッパで始まりましたね。すでに数試合行われていますが、強豪国同士が対戦する大会だけあって、注目度も高まってきています。
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ただ、この大会について最近のサッカーニュースやSNSでよく騒がれているのが、「ネーションズリーグが始まったせいで、日本代表がヨーロッパの国と親善試合できなくなった!」という話。
確かにヨーロッパの国同士が試合する公式戦が増えたことによって、日本代表と試合する機会が減ったように思えます。しかし本当にそうなのでしょうか?そもそも日本代表に悪い影響ばかりなのか?
個人的にこの問題についてはかなり疑問があったので、少し調べてみて思ったことを書こうと思います。
そもそも、前から日本代表はヨーロッパの国と親善試合をしていない!
まずここです!ネーションズリーグのせいで日本代表がヨーロッパの国と親善試合できなくなったわけではなくて、もともとヨーロッパの国と親善試合なんてしてないんです。
というのも、いつもこの時期にはユーロ予選をW杯明けから1年間かけて行っていました。そのため、ヨーロッパの代表チームは基本的に、国際Aマッチウィークにユーロ予選と欧州での親善試合を1試合ずつ組んでいました。そもそも、この欧州での親善試合が無駄だということで始まったのが「UEFAネーションズリーグ」なんですから。
UEFAネーションズリーグが始まったことで、前半にネーションズリーグ、残り半年間にまとめてユーロ予選をやることになり公式戦は増えました。しかし、欧州以外の国にとってはヨーロッパに行かない限り親善試合が組めないことには変わりありません。
ちなみに、過去 5年間の日本代表の欧州代表チームの親善試合の試合数は、
- 2014年:1試合(5月/キプロス戦)
- 2015年:0試合
- 2016年:2試合(6月/ブルガリア、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ戦)
- 2017年:1試合(11月/ベルギー戦)
- 2018年:2試合(3月/ウクライナ戦、6月/スイス戦)
実は5年間で6試合しかヨーロッパのチームと親善試合してないんです。代表戦毎回観てる人なら分かるはずだと思うんですけど。
しかも、2014年W杯以降で初めてヨーロッパの国と試合したのは2年後の2016年6月。JFAがヨーロッパのチームとマッチメイクできてないのは、決して今に始まったことではないんです。
では、ネーションズリーグの時期はヨーロッパのチームと試合できないのか?
日本のように欧州以外の国は、ネーションズリーグが行われている時期はヨーロッパの国と親善試合はできないと諦めるしかないのでしょうか?
いや、そんなことありません。
というのも、9〜11月の国際Aマッチデー6回の内4試合がネーションズリーグの試合にあてられます。そのため、この期間に各国2試合は親善試合ができるようになっています。さらに、他の欧州の強豪国がネーションズリーグを戦っているため、欧州同士の対戦相手も限られるという状況です。
また、国際Aマッチウィークには2試合組むことができますが、原則2試合とも同一大陸で行わなければなりません。(1試合だけのためにアジアなどの他の大陸で試合はできない。移動を考えると無茶なので当然だけど)
つまり、ヨーロッパに行けば欧州の強豪国と親善試合ができるというわけです。実際に、ペルーやアメリカ、アジアの国々もヨーロッパで親善試合をしています。
アジアでいえば、ヨルダンはこの10月に、W杯ファイナリストのクロアチア、アルバニアと親善試合をしています。また、カタールは11月にスイス・アイスランドと対戦予定です。
それ以外はヨーロッパ同士で親善試合を組んでいる国々もまだあるので、ヨルダンやカタールがヨーロッパ遠征に行っていて、なんで日本が行けないんだと疑問に思ってしまいます。(協会からすると、単純に国内で試合がしたいからってだけかもしれないけど)
ネーションズリーグによる日本代表への「メリット」
僕が思うに、むしろネーションズリーグは日本代表にとってメリットもあると思っています。
全体的にはヨーロッパの国の親善試合の数が減ったのは事実なんですから、逆に日本にとっては欧州以外の国と対戦する機会が増えたことになります。それは南米や北中米にとっても同じことですよね。チリ戦は中止になりましたが、実際にコスタリカ、パナマ、ウルグアイとW杯出場国と3連戦組めました。
また、ブラジルとアルゼンチンがそれぞれサウジアラビア、イラクと対戦しているように、アジアの国々が南米の強豪国と試合することも増えている感じがします。
南米の強豪国と試合するチャンスが増えたのであれば、日本にとっては十分メリットがあると言えるんじゃないかと思います。
まとめ
たしかにヨーロッパの国々の親善試合の数が減ったのは事実ですが、それだけで日本代表が試合を組めなくなったというのは屁理屈な気がします。
日本の立場から見た時に一番ショックなのは、親善試合の機会が少なくなることではない。むしろ、UEFA内で発言力を持っている国々、つまり日本がお手合わせ願いたいと望んでいる強国がそろって「親善試合は強化の役には立たない」という意見で一致していることの方だ。
このフットボリスタの記事は大会の真意をよくついていると思います。もしかすると、このタイトルだけを読んで勘違いしてしまっている人が多いんですかね?
他にも選手の消耗が多くなるなど、批判的な意見も多い今大会ですが、見る側はもっと純粋に大会を楽しむべきだと思います。
そしてそのためにも、早く日本国内で放送して欲しい!!!
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